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シリコーンゴム

シリコーンゴムとは

本記事では、シリコーンゴムの種類や、材料の特徴や用途についてご紹介いたします。

【目次】
1.シリコーンゴムとは?
2.シリコーンゴムの種類
  ・ミラブルシリコーンゴム
  ・液状シリコーンゴム

3.シリコーンゴムの特性と用途
4.まとめ

1.シリコーンゴムとは

シリコーンゴムとは、弾性を持ち、機能性も多く有したゴム材料のことを指します。
省略した呼称で「シリコン」ともよく呼ばれますが、これは元となる元素(Si・ケイ素)の名称で、このシリコンに化学反応を加え精製した化合物を「シリコーン」と呼びます。
化石資源のプラスチックと違い、ケイ素は鉱物の一種で地球上に無尽蔵に存在しています。

また、シリコーンも厳密には精製方法の違いで、ゴム・樹脂・オイルといった様々な性能状態に分類されますが、本記事ではシリコーンゴムについて触れていきます。

2.シリコーンゴムの種類

シリコーンゴムは原材料の状態・特徴の違いなどで、大まかに以下の2種類に分けることができます。

─ ミラブルシリコーンゴム

ミラブルシリコーンゴムは、原材料の段階においては通常のゴムのように固形の状態で、粘度も高いという特徴も持っています。
また、成形の際、材料の硬化(加硫)温度が大よそ100℃後半と基本的に高い温度を必要とします。
  

─ 液状シリコーンゴム

液状シリコーンゴムは、原材料の段階においては液状やペーストの状態で、比較的低い粘度を有するという特徴を持っています。ミラブルシリコーンゴムと比較すると、硬化温度は比較的低温であり、場合によっては室温で自然硬化する物もあります。
また、材料が液状で流れやすい点から、複雑形状や精密部品にも対応可能です。


硬化前の液状シリコーンゴム

3.シリコーンゴムの特性と用途

シリコーンゴムの一番の特徴は、多くの特性を備えた高機能な材料という点にあります。この特性の多さから、自動車・OA機器・食品・医療など、私たちの身の回りでも多く使用されています。
以下では、シリコーンゴムの代表的な特性と用途の一部をご紹介しています。

─ 耐食性 耐寒性 

300℃の高温から-30℃の低温でも変化がなく、過酷な温度条件下で使用が可能。

❙ 用途

製氷皿、キッチン用品、自動車部品(特にエンジン回り)...etc   

─ 耐候性

酸素や紫外線に強く、長時間紫外線にさらされても、劣化しにくい。

❙ 用途

自動車・航空・鉄道の関連部品(ドア・窓の封止シール、各種スイッチカバー) ...etc

─ 絶縁性

高い絶縁性(電気を通しにくい)を持ち、水に浸してもほぼ性能低下がない。

❙ 用途

送電ケーブル、電子部品、コネクタシール...etc

─ 復元性

圧縮した後、形が元に戻る特性がある。(圧縮永久ひずみが小さい)

❙  用途

自動車向けラジエーターホース、各種パッキン...etc

─ 密閉性

防水効果・耐久性を持つことにより、高い密閉性も有する。

❙ 用途

各種パッキン・Oリング、シーリング材...etc  

─ 透明性

精製方法により、高い透明性を持たせることができる。

❙  用途

医療・食品用のチューブ、LEDレンズカバー...etc

─ 衛生面

他のゴム・樹脂材料に比べ、人体に触れた際の反応が少なく、ほぼ無害。

❙  用途

ベビーニップル(哺乳瓶の口)、医療用チューブ...etc

4.まとめ

サンプルサンプル

シリコーンゴムは先述のような幅広い特性を持ち、よく比較されるエラストマー(熱可塑性のプラスチック)よりも優れたゴム材料として様々な分野で採用されています。そのため、今後もさらに需要が拡大されていくと予測されます。
その反面、高機能性に比例して元々高価な材料ですが、近年、主原料のケイ素が太陽電池や半導体などに使用され、世界的な需要の高さから、さらに材料の高騰・入手難といった課題も抱えています。
シリコーンゴムを使用する上では、これらも加味し、代替材と比較検討する必要もあります。

解決策 FISAからのご提案

フィーサでは、液状シリコーンゴムの射出成形用の金型へ組み込んで、ランナーレス成形を可能にする「SIMGATE® System」でのご提案が可能です。

 液状シリコーンゴムは熱硬化性の材料のため、一度加硫すると、製品以外の不要なランナーはプラスチックのように再利用が出来ません。これに対し、ランナーレス成形を行うことで無駄なランナー(=廃棄材料)を元から削減しコストダウンに寄与致します。
SIM比較.png

Molded Case 成形例

成形例
成形例
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