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樹脂

樹脂とは

【目次】
1.樹脂とは
2.樹脂の分類
  ⑴天然樹脂
  ⑵合成樹脂
   ─熱可塑性樹脂
    ・汎用樹脂(汎用プラスチック)
    ・エンジニアリングプラスチック
    ・スーパーエンジニアリングプラスチック
   ─熱硬化性樹脂
3.まとめ

1.樹脂とは

樹脂とは、もともとは名前のイメージの通り、植物から分泌される樹液などの物質を表す言葉ですが、現在はその特性の違いにより、広義的に以下の二つに分類されます。

先ず、もとの意味合いに近く、植物・動物・鉱石といった天然の物から得られるものを総称して「天然樹脂」という呼び方をします。
一方、石油や植物繊維を主原料に化学合成して作られたものを総称して「合成樹脂」と呼びます。

以下では、樹脂のより細かい分類も含め、詳しく触れていきます。

2.樹脂の分類

 (1)天然樹脂

天然樹脂は、主に樹木から分泌された樹液が固まった物など、自然由来で得られる素材のことを指します。
代表的なものとして、接着剤や塗料の用途で使用される「漆(うるし)」や、滑り止めの用途で使用される「松油(ロジン)」などがあります。
これら植物由来の物の他、動物由来の物(べっ甲・ゼラチン)や、樹脂が化石化した琥珀(コハク)といった物もあります。

 (2)合成樹脂

合成樹脂は、基本的に石油などの化石資源を原料として人工的に作られた素材のことを指します。
天然樹脂と比較し、安価で加工性にも優れており、私たちの身の回りで多く使用されるプラスチックとよばれるものは、この合成樹脂を加工しつくられた物を指します。合成樹脂は材料特性の違いによって、様々な種類に分類することができます。
以下では、代表的な合成樹脂の分類についても紹介していきます。

樹脂の分類図.png

─ 熱可塑性樹脂

熱可塑性樹脂は熱を加えると軟化し、冷やすと固化する特性をもった合成樹脂です。
※お菓子のチョコレートを形作る作業と似たイメージです.。

その特性から、物にもよりますが材料の再利用が可能で、大量生産にも適しています。
また、熱可塑性樹脂の中でも、特性の違いで以下のように、さらに細かく分類されます。

熱可塑性樹脂とは>>

汎用樹脂(汎用プラスチック)

汎用樹脂は、基本的に安価、成形性が良い、再利用もしやすいといった特徴を持ち、日用雑貨品など、私たちの身の回りで特に多く使用されている熱可塑性樹脂です。
一方、耐熱性(100℃以下)や強度はそこまで高くなく、より機能性が要求される製品は、以下のエンジニアリングプラスチックなどと使い分けていく形となります。

【代表的な汎用樹脂】…PP(ポリプロピレン)、PE(ポリスチレン)、PS(ポリスチレン)、PVC(ポリ塩化ビニル)など 

❙ エンジニアリングプラスチック

エンジニアリングプラスチックは、汎用樹脂と比較し、耐熱性(100℃以上)が高く、その他の機械的な特性も高い点から、電装回りの部品や光学レンズなど、より高い強度や機能を要求される製品で使用されている熱可塑性樹脂です。
一方、汎用樹脂と比較し、成形が難しくなる、再利用しづらい、材料価格も高価といった特徴もあり、対象製品に必要な機能で選定する形となります。

【代表的なエンジニアリングプラスチック】…PA(ナイロン/ポリアミド)、PC(ポリカーボネート)、PBT(ポリブチレンテレフタレート)など

❙ スーパーエンジニアプラスチック

スーパーエンジニアリングプラスチックは、エンジニアリングプラスチック以上の耐熱性(150℃以上且つ、長期的な耐熱性)をもち、航空宇宙関連の部品など、特に高い強度や耐熱性が要求される製品や、金属の代替部品としても使用されている熱可塑性樹脂です。
一方、エンジニアリングプラスチック以上に成形がしづらく、基本的に再利用が難しい、材料価格もさらに高価といった特徴もあり、特に高機能が要求される製品に使用されます。

【代表的なスーパーエンジニアリングプラスチック】…PEEK(ポリエーテルエーテルケトン)、LCP(液晶ポリマー)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)

 

─ 熱硬化性樹脂

熱硬化性樹脂は、一定の温度以上の熱を加えると固化する性質をもった合成樹脂です。
※お菓子のクッキーを作る作業と似たイメージです。

耐熱性や機械的強度が高いという特性を持ち、工業用部品などの他、接着剤や塗料といった幅広い用途で使用されています。
一方、熱を加えて固化したあとは再利用が不可能、製品へ熱を加える工程でどうしても時間がかかるといった特徴もあります。

熱硬化性樹脂とは>>

3.まとめ

一概に樹脂といっても特性の違いから、身の回りで頻繁に使用される物から、特殊な用途で高い機能性が要求される物など、幅広い種類があります。
各材料によって、扱いのしやすさ、コストの違い(材料価格や再利用の可否など)といった違いもあるため、製品に求められる機能なども鑑みて、どの樹脂を使用し生産していくかを決めることが重要となってきます。

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