液状シリコーンゴム成形
Liquid Silicone Rubber 以下:LSRとは
LSR成形とは、主材と硬化剤の2液を混合して加硫(熱硬化)する成形のことです。
その他にも、LSRの射出成形金型を指す用語から、LIM成形(Liquid Injection Molding)と呼ばれることもあります。
材料であるシリコーンゴムは、耐熱性及び耐寒性・耐候性・導電性・絶縁性・復元性(圧縮永久ひずみ)・密閉性・衛生面など、多くの材料特性を有しています。
その性質上、シール部品に採用されることも多く、自動車、家電、OA、医療の分野でニーズが高くなっています。
そのため、今後も需要拡大が予測されます。
以下にLSR成形のメリットとデメリットをいくつかまとめます。
メリットとデメリット
─ メリット
❙ 材料の特性が多いため、幅広い分野で熱硬化性樹脂の代替として使用が可能。
❙ 従来のコンプレッション成形に比べ、射出成形への対応で成形サイクルが短縮され、大量生産にも適している。
(ノーバリ・ランナーレス化、成形の自動化…etc ※正し高い金型精度が求められる。)
❙ 材料が液体のため自由度が高く、複雑形状・精密成形などにも対応が可能。
─ デメリット
❙ 一般的なゴム・樹脂材料と比較すると価格が高価。
❙ 2液の混合~加硫をおこなうため、基本的に通常の成形機でなく専用設備が必要。
❙ 熱硬化性のため、一度加硫した材料は再利用が不可能。
上記のような付加価値の高さから、今後もさらに需要拡大が予想されます。
反面、材料が高単価、粉砕・再利用ができないため、できるだけスプルー、ランナ-を排出せずに成形しないとコストが合いません。
特に近年の世界的な材料の入手難はシリコーンゴムも同様で、さらなる材料の高騰・入手難といった課題も抱えています。
Technology & Solutions
解決策 FISAからのご提案

フィーサでは、先述した内の液状シリコーンゴムにおいて、射出成形用の金型へ組み込んで、ランナーレス成形を可能にする「SIMGATE® System」でのご提案が可能です。
液状シリコーンゴムは熱硬化性の材料のため、一度加硫すると、製品以外の不要なランナーはプラスチックのように再利用が出来ません。これに対し、SIMGATEを使うことで無駄なランナー(=廃棄材料)を元から削減しコストダウンに寄与致します。