シャットオフノズル
シャットオフノズルとは
1.シャットオフノズルとは?
2.動作原理(スプリング式での動作の流れ)
3.使用における効果
1.シャトオフノズルとは?
シャットオフノズルとは、射出成形機のシリンダー先端部分に取り付けて使用するノズルのことを指します。
ノズル内部にゲートを閉じる機構(バルブ機構)が組み込まれており、通常、成形機の備え付けで使用されるオープンノズル(ゲートが常に空いているノズル)と入れ替えて使用する事で「糸引き」「たれ落ち」の防止に効果を発揮します。

2.シャットオフノズルの動作原理─スプリング式の例─
ゲート開閉のための動作原理は様々で、スプリング式(射出時の樹脂圧力と内臓スプリングの反発力を利用して内部のピストンを駆動)や、ニードル式(外部駆動装置【空圧・油圧】を用いて内部のニードルピンを駆動)などがあります。
フィーサでは、ホットランナーで培った技術を応用し、スプリング式の駆動原理を採用しています。
スプリング式での動作の流れ | |
➀ピストン先端へ樹脂圧力が加わってない状態又は 低下した状態(保圧完了後)では、スプリングの 反発力によってゲートクローズ | ![]() |
②ピストンの先端へ樹脂圧力が加わり、この力が スプリングの反発力を上回り、ピストンが 押し下げられることでゲートオープン ※連続成形では➀~②の動作を繰り返します |
スプリング式では、外部駆動装置などの専用ユニットが不要で、現行のオープンノズルとも簡単に入れ替えて使用することが可能です。
一方、圧力によりゲートが開くため、ゲートシール後に背圧などが高すぎると再びゲートが開いてしまう恐れがあるため注意が必要です。
3.シャットオフノズルの使用における効果
シャットオフノズルの使用では、「糸引き」「たれ落ち」の防止は勿論ですが、それに付随した複数の効果を得ることが出来ます。
❙ シルバー発生リスクの低減
たれ落ち防止目的で行う、サックバック自体も不要となります。
これにより、サックバック起因のエア巻き込みによるシルバー不良を低減します。
❙ コールドスラッグの現象
ゲート部からのたれ落ち防止により、コールドスラッグによる不良を大幅に削減します。
❙ ショートショットの抑制
計量値(容量)が安定化することで、ショートショットが抑制されます。
これにより、精密部品にも効果を発揮します。
❙ 計量中の型開き動作が可能(サイクルタイム短縮)
ゲートシール機能と電動サーボ機の特徴であるパラレル動作を活用する事で、中/大物製品による計量中の型開き・製品取り出しが可能となり、サイクルタイム短縮に繋がります。
解決策 FISAからのご提案
お試し用シャットオフノズル
フィーサでは、貸出用シャットオフノズルをご用意しており無料でお試し頂く事が可能です。各社成形機メーカーへも幅広く対応が可能ですので、お気軽にお試しください。