ウエルドライン× 消す技術|バルブゲートで実現する高品質成形

ウエルドラインとは?
ウエルドライン(Weld Line)とは、射出成形において溶融樹脂が金型内で複数の流れに分かれた後、再び合流する際にできる線状の痕跡のことです。日本語では「溶着線」や「合わせ目」とも呼ばれます。
なぜウエルドラインが問題になるのか?
- 強度の低下:分子の結合が不十分になり、破損や変形の原因
- 外観不良:表面に線状の模様が現れ、製品の見た目に影響
- 機能不良:気密性や水密性が求められる部品では、漏れの原因
ウエルドラインの発生要因
- 金型設計:ゲート位置や流路の形状
- 成形条件:温度、圧力、射出速度
- 材料特性:流動性、添加剤、ガラス繊維の有無
ウエルドライン対策のポイント
- ゲート位置の最適化
- 成形条件の調整
- 材料の選定
- タイミング制御によるゲート開閉
フィーサ「VSシリーズ」によるウェルドライン対策
製品ラインナップと特徴
製品名 | ゲート径 | 金型中心からゲート間ピッチ | ゲート間ピッチ |
---|---|---|---|
VS080 | φ3~6 | 最小110mm | 最小98mm |
VS063 | φ2~4 | 最小95mm | 最小76mm |
VS16 | φ2.2 | 最小45mm | 最小30mm |
VSシリーズの特徴
- 耐熱エアシリンダー採用:金型加工が最小限で済み、コスト削減に貢献
- 色替え性が良好:デッドスペースを最小化し、焼けや色残りを防止
- 優れたメンテナンス性:シリンダーが独立ユニットで、分解・清掃が容易
- 美しいゲート外観:ゲート径やシール形状を自由に選択可能
ウエルドラインへの効果
VSシリーズの最大のメリットは、ゲートタイミングの調整が可能な点です。
これにより
- ウエルドラインの位置調整や抑制が可能
- 製品重量の微調整や大小セット取りにも対応
- 成形条件の自由度が高まり、不良率の低減に貢献
実演・トライアルも可能!
FISA中部支社では、「成形トライ」「樹脂トライ」「成形実演」も実施中。製品にご興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
まとめ
ウエルドラインは製品の品質に大きな影響を与える要素ですが、金型設計・成形条件・設備選定の工夫によって大きく改善できます。FISA社の「VSシリーズ」のような製品を活用することで、ウエルドラインの制御や除去が現実的に可能となり、製品の信頼性と美観を両立できます。