摩擦帯電と剥離帯電
摩擦帯電

摩擦帯電とは、物質が擦れ合うと電子が移動することで、一方が(+)、もう一方が(-)に帯電する現象です。
これにより、帯電した物質同士の間に静電気が発生します。
この現象は、接触帯電に比べて帯電量が大きくなることが特徴で、摺り合わされる事で新しく摩擦される面精が増加すると考えられます。
摩擦帯電は、日常生活でも見られ、帯電した物質同士の引き寄せや反発をおこします。
例えば、ふうせんを髪の毛でこすった時や、下敷きで髪の毛をこすった時に起こる現象です。
その他、コピー機もトナーの粉を現像層内でかき混ぜる際に発生する摩擦帯電を利用して、電圧に印加したブラシに帯電させた観光ドラムに貼りつけています。
剥離帯電

剥離帯電とは、二つの物質が接触した後に剥がれる際に発生する帯電現象です。
たとえば、テープやフィルムを剥がした時に起こる現象です。
ラップフィルムは芯から引き出す際に発生する剥離帯電でお皿に貼り付けています。
接触している面が剥がれると、電子が移動し、一方が(+)に、もう一方が(-)に帯電します。
特に絶縁体同士や異なる材質の物質が接触する際によく見られ、密度が高いほど電荷密度が増加し、大きな電気放電が発生します。
また、剥がす速さによって帯電の量が変わります。ゆっくり剥がすと小さな静電気が少しずつ発生し、帯電量は少なくなります。
一方、速く剥がすと静電気があまり放出されず、結果的に帯電量が多くなるということです。
暮らしの中の身近な静電気って?
ほこりを取るためのモップ・・摩擦帯電
ラップ・・芯から出す際に発生する剥離帯電の静電気の力を利用してお皿に貼り付け
コピー機 レーザープリンター・・トナーの粉を現像層内でかき混ぜる際に発生する摩擦帯電
空気清浄器・・コロナ放電などにより粒子を帯電させ、フィルタに電圧を印加し摩擦帯電することで粒子を吸着